こころ花のビタミン絵・美・詞

自然の美しさも、造形作品の美しさも、人間の心を安らかに慰め、洗い清め、励まし力づけてくれる親しさがあります。だからこそ人間は美にあこがれ美を愛するのでしょうか。

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難有い世界

住みにくき世から、住みにくき煩ひを引き抜いて
難有い世界をまのあたりに写すのが詩である
画である。あるは音楽と彫刻である。


                                          「草枕」 夏目漱石



2010-5a 001
短冊 「蕪村の句」 梶原嫦人
  ほとゝぎす 平安城を 筋違に




2010-5a 004
「青楓絵茶碗」中村能久 H7.5×W12.0





2010-5a 002
「はばたき」 菅沼荘二郎 18.0×26.0 水彩




むかしから春の花、夏のホトトギス、秋の月、冬の雪が四季を代表する
景物であった。和歌俳句を通じてこの4つは伝統的に重い詠題とされて
いた。だが今では夏のホトトギスには首をかしげる人も多いと思う。
それほど現代人の生活感情から、遠ざかってしまったのである。
昔の人がホトトギスの初音を聞きもらすまいと、気を使っていた理由が
わからなくなってしまた。
ホトトギスは南方から海を渡ってくる候鳥である。だが昔の人はそんな
知識はなく、山にこもっていたのが4,5月ごろに出て来るのだと考えて
山ホトトギスといった。
その一声を待ちわびる気持ちは、花の咲くを待ち、散るを惜しむ気持ち
と同様、古来文人墨客の生活感情の型になっている。

万葉集には
   五月山 卯の花月夜 ほととぎす
         聞けども 飽かず また鳴かぬかも

と詠まれている。卯の花の白く咲き満ちた上に、月光が降り注いださまを
卯の花月夜と言った。
卯の花とホトトギスとが夏の到来を知らせる景物として、この2つを詠み
合せることが歌の定石のようになったのである。
それは今日でも歌われている、小学校唱歌(佐々木信綱 作詩)
      卯の花の匂う垣根に
      ほととぎすはやも来なきて
      しのび音洩らす夏は来ぬ

などでも踏襲されている。
ウグイスは別名を春告げ鳥と言い、文字通り春を告げ、ホトトギスは夏の
到来のメッセンジャー。

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